サンブロップのやつ

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デモンズソウルの良かったところ

気がつけばデモンズソウルもオンラインサービスが終了。

デモンズソウルというゲームは当時PS3を買ったばかりの自分にとって本当に思い出深いゲームです。

思い出話をすると殆どが身内向けの話になるので控えますが、なぜここまでデモンズソウル、そしてその血を継ぐダークソウルシリーズ、ブラッドボーンに夢中になったのかを語っていきたい、という感じの自分語りです。

 なんでもありの緩いオンライン要素

デモンズソウルを私が知ったのはベスト版が発売した時なのですが、自分がデモンズソウルの魅力を伝えるなら上記の言葉以外ありません。

昨今のオンラインゲーム、どうしても出てくる問題が「効率厨」と「エンジョイ勢」の対立です。協力型のゲームには根深い問題なのですがデモンズソウルにおいては少ない問題だと思います。

なぜ、この問題がないかということを考えた時、上記の「なんでもありだからではないか」というのが浮かび上がりました。

デモンズソウルの協力というのは、青ファントムと呼ばれる幽体を召喚し、一緒にステージを攻略することなのですが、この青ファントムに「手早くステージを攻略したい」という層は少ないです。

あくまでも召喚者(ホスト)が行きたい方向について行き、召喚者を守る事を考えて行動します。青ファントム報酬は、召喚者がステージクリアをしなければ得られないにも関わらず、攻略を急かす青ファントムは、このデモンズソウルだけではなく、ダークソウルシリーズ、ブラッドボーンには少ないです。

なぜ、ゲストである青ファントムや白ファントムがこのような思考になるのかは後述しますが、とにかく効率が良かろうが悪かろうがなにをやってもいい土壌がこもソウルシリーズには存在します。

もちろん、何をやっても良いと言っても迷惑なプレイはいけません。(青ファントムで呼ばれて放置するなど。)

しかし、逆に「迷惑なプレイをしてもいい」赤ファントム(黒ファントム)という敵対の存在があるのも大きいのではないかと思います。この赤ファントムのおかげで迷惑な行為はフロムが仕組んだルールの中で存在できる。この寛容さこそが「何をしても良い」土壌にあるのではないかと思います。

(小話;バグ利用も若干認められてるような感じがするのもそうかもしれませんね)

エンドコンテンツがゲームではない

先述した青ファントムの話です。なぜクリアを急かすプレイヤーがすくないのか、そう言ったプレイヤーが多いのはこの「エンドコンテンツがゲームではない」事ではないかと思います。

このゲームは実際、難しいゲームですが、慣れてしまえばほとんボリュームはありません。頑張れば1時間もかからないペースで周回が可能なレベルで「クリアするだけ」なら時間はかかりません。

初見殺しも多いです。それも結構理不尽な。それも覚えてしまえば終了なんですがね。

それでもこうやって何千時間とプレイするプレイヤーが多いのは「エンドコンテンツ」が「世界観」だからだと思っています。

何を言ってるかわからないと思いますが、このゲームに「エンドコンテンツ」は存在しないんです。ガチャもないですし、レアドロップ自体はありますが、何かを数値を無限に積み重ねるようなコンテンツはありません。

その代わりに「世界を観る」事に関しては果てがない程充実しているわけです。

青ファントム達が召喚者の手伝いをするのは必ずしも「ソウルを得る為」「生身の肉体を得る為」ではありません。その目的の方もいますが、ほとんどの場合において別の目的があります。

それは「デモンズソウルの世界を楽しんでもらおう」と言い切ってしまっていも過言ではない「協力の姿勢」なのです。

このゲームは一本道であることは少なく、ほとんどのマップに脇道が存在し、ミニイベントがあります。真っ直ぐデーモンを倒すためだけにゲームをすれば1時間もあれば終了してしまうゲームなのですが、その脇道に入るのが本当に面白いのです。

例えば、脇道に入ったら謎の人物から協力を申し入れられてたり、牢屋でうるさく叫んでる人のところに行くと出してくれるように求められたり、宝物があるよというNPCに従って行動をすると裏切られたり。これらのイベントをゲームクリアのためにこなす必要はありません。しかし、デモンズソウルというゲームの「世界を観る」ためにはこのイベントが非常に重要になります。

俗に言う「考察」がこのデモンズソウルのエンドコンテンツになっています。そのため、青ファントムは自分の知見を高めるため、ホストとデモンズソウルをやる事の魅力を分かち合うために協力プレイをするのです。

黒ファントムも同じです。先程、嫌がらせをするためにいる存在と言いましたが、先程サブイベントで述べた通り「騙された」「嫌なことされた」ですらデモンズソウルは楽しんでしまえるように作られているのです。

黒ファントムとして敵対して入って、なんとかホストに信頼してもらい、協力してマップを進めることも可能です。この後の行動は言わずもがな、なのですが。

少し自分語り。

私は生放送で初見攻略をプレイしていたのですが、ちょっとこなれて来た頃、坑道の最終ボス「竜の神」と戦っていたわけです。「竜の神」は簡単に言うとイベント戦みたいに特定に手順を踏めばどんな人でも勝てる相手なのですが、私はここで生放送を見てくれている人、全員に騙されたわけです。

「竜の神は直前に拾ったゴッドハンドのR2攻撃を相手の攻撃に合わせることでダメージを与えられるよう」

誰かがまずこう言ったわけです。そうすると運悪く(運良く?)、嵐の王を倒したことを分かっている人が「嵐の王も特定の武器で倒してただろ。デモンズソウルの最終ボスはイベント戦だから」と言うわけです。すると、一緒に来てくれていた青ファントム(放送をいつも見にきてくれていた)がゴッドハンドを取り出し装備してR2攻撃をしているわけです。

そこまでされたら自分も信じてしまい、そこから30分はゴッドハンドを手に相手の攻撃に合わせてずっと偽攻略をするのですが、

今となっては本当にアホなのですが、それでも、「よかったなぁ、アレ」と語るたくなるぐらい素敵なデモンズソウルの思い出です。

デモンズソウルは人の心に潜んでいる。あの一件が私に「デモンズソウルはどのようなゲームか」を教えてくれたのです。

そして、これを語って行くことこそがこのデモンズソウルのエンドコンテンツなのです。

 

デモンズソウル

今から始めても上記のような体験ができない人がどうしても出てしまうのは残念でなりませんが、この「オンラインサービス終了」は決して「デモンズソウルに終了」ではありません。一つの区切りです。

そう、ここからなのです。

 

ここからが本当のデモンズソウルだ。

 

ありがとうございました。