サンブロップのやつ

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【シャドウバース】ソシャゲキッズとカードゲーマー

久しぶりにシャドウバースについてお話したいと思います。サンブロップです。

今度の29日に新パックが出ることでますます面白く(?)なりそうなシャドウバースですが、ニコニコ動画のランキングにはクソな理由と称して動画が出ています。

その内容には大変感銘を受け、タイトルのように「ソシャゲキッズとカードゲーマー」の認識の違いがコメントにもかなり表れているなと思ったので、これからシャドウバースはどうしていけばいいのかを、ソシャゲキッズであり、カードゲーマーの自分が頭がよくないながらに語っていこうと思います。

ソシャゲキッズは気持ちよさ・爽快感を。カードゲーマーは対話・読み合いを好む。

端的にいうとこういうことです。解説していきます。

ソシャゲキッズ

ソシャゲキッズというのは、パズドラから始まり、モンスト、グラブルデレステFGOに代表される「ガチャ型スマホゲーム」で育った世代です。キッズとついていますが、子どもという意味で使われません。

彼らがガチャで課金する理由は一つ、「強いキャラを出して強い数値を出したり、強いスコアを出したい」というのが一番でしょう。

故に、「ゲームでストレスを貯めたくない」というのが一番強いです。

例えば、イベントクエストAと言うものがあったとします。そのイベントクエストAは低レアリティでも戦略を練れば十分にクリア可能な物だとします。

そうしたときにソシャゲキッズが取る行動は、イベントクエストAを高レアリティの暴力でクリアすることです。

FEHが大好きなのでFEHで例えますが、大英雄戦という高難易度のマップは、無課金の十分に育てたキャラで攻略する人がいますが、私みたいなソシャゲキッズは「騎馬パでよくね?」と呟きながら戦略も何もない、あるのはただ効率を求めたプレイをする。

ただ、上記に上げたスマホゲームはそうなってしまうのも仕方がありません。理由は「PvEゲーム」だからです。

PvEゲームでは、とにかくプレイヤーはヒーローでなければなりません。スマホゲームという性質上、一番に求められるのはユーザーインターフェース(UI)の簡素さ。直に言うと「簡単操作」。

そこから導き出されるユーザーエクスペリエンスは「気持ちよさ・爽快感」にあります。

カードゲーマー

カードゲーマーは「トレーディングカードゲームTCG)」のプレイヤーという意味で使います。私は遊戯王しかやってませんので遊戯王の話だと思って聞いてください。

実はカードゲーマーというのには2種類いて、対戦を楽しむ層、カード収集を楽しむ層の二種が存在します。

そのどちらにも共通するのが「対人」です。対戦はもちろん、カード収集なんかはもっと対人要素が強く、彼らは「トレード」を本当に楽しそうにします。カードゲーマーなら誰しもがデッキに入ってない高レアリティカードを「ファイル」にいれて持ち運び、「ファイルの見せあい」からトレードを楽しみます。自分のファイルの充実、並び方の美しさを競うわけでもなく楽しみます。

彼らがTCGを通してやることは「コミュニケーション」です。カードゲーマーは「ソリティア」を嫌います。それはコミュニケーションの欠片がないのですから当たり前です。

また、どちらの層も「カードデザインを好む」傾向があります。例えば、熱狂的なファンが居る一方、貯金箱と称してやるプレイヤーもいる「遊戯王デュエルターミナル」のカード郡は、ストーリーが有り、それらを追い求め、全種集めようと考えるプレイヤー、そのストーリーを沿って、テーマ統一で組むプレイヤーは決して少なくありません。ちなみに自分は「E・O・J」というカード群と「ガエル」というカード郡が大好きです。

大体の人は、ガチデッキとファンデッキの二種類を用意して、ファンデッキ同士の対決を楽しむこともします。

また、「PvP」のゲームですから、相手の思考を考えてプレイをします。相手の嫌がることを考えるというのは、相手の気持になるということで、対等な条件であるということを除けば「将棋」や「チェス」、「ポーカー」なんかに似ているのではないでしょうか。

ソシャゲキッズとカードゲーマーがシャドウバースに求めるもの

上記の事で大体わかりますね。

ソシャゲキッズは「派手さ、手軽さ」を好みますので「パワーカード」を好みます。この思考は「自分の持つキャラは常に環境(=人権)でなくてはならない」という思考に基づきます。

カードゲーマーは「コミュニケーション」を求めますので、「汎用性が高い」カードを好みます。この思考は「相手の対話に応えれるカードを持つことが大切」という思考に基づきます。

この「汎用性が高い」と「パワーカード」は非常に線引きが難しいのですが、おおよそは「相手のカードを無視できるカード」がパワーカードで、「相手のカードを無視しないカード」が汎用性の高いカードと思っていただければ良いかと思います。

遊戯王で言うと「ハーピィの羽箒(パワーカード)」と「サイクロン(汎用性の高いカード)」ですね。まぁ、サイクロンも若干パワーカードでありますが。

シャドウバースはよく「エロメンコ」と比喩されますが、それを肯定的に捉えるソシャゲキッズと、否定的に捉えるカードゲーマーには、この2つの考え方の違いがあるだけです。

まぁ、この考え方をプレイヤー感で合わせようとするのは正直めちゃくちゃ難しいです。求めてるものが違いさらに、入り口がまず違うんです。シャドウバースというツールに二種類の道が通ってるだけです。運営はこの二種類の道をなんとか交差させたり結合させないとこの先、カードゲーマーが減っていくか、ソシャゲキッズが減っていくかの二択ですので調整難しいと思います。

ソシャゲキッズとカードゲーマーが争う必要はない

ソシャゲキッズは、先述したニコニコの動画をみて「アンチだ」とかでカードゲーマーを叩きます。

カードゲーマーはそんなソシャゲキッズをみて「キッズ」とか「ソシャゲガイジ」とか叩きます。

どちらも間違っています。争う必要はないんです。なんかこういうこと言うと新興宗教の教祖になったみたいで気持ちがいい。

近年ですが、「批判=アンチ行動」と結びつける人が多いです。違うんです。批判や、意見、もっというとクレームなんかはそのゲームを知っていないとできません。つまり、批判や意見、クレームを出せる人間というのは必ずその対象の利用者であるはずです。

もちろん、利用者じゃないのにクレームや意見を出す奴はいます。俗に言う「エアプ」ですね。

匿名性が高い掲示板やニコニコのコメントではわかりづらいですが、少しでも自分の情報を発信している人ならわかるはずです。多くは「競合の利用者」であることが多いです。言ってしまえば「海外ではヘンタイストーンって呼ばれてる」という類ですね。ちなみにソースはないそうですよ。

ゲームについて両方真剣ですから、批判がでるのであって、批判は受け入れたほうが良いです。クレームについても、まぁ、たまにサービスや商品を無料でいただこうという思考の人が居るのは否めませんが、基本的には料金に見合ってないことをされたからクレームをいれるわけです。

だから、ファン同士でアンチやキッズと決めつけて闘う必要はありません。そして運営はこれをみたら仲裁しなきゃ人は離れていく一方なんだけど、大丈夫なんですかね。

シャドウバースがこの先生きのこるには

このきのこる先生に必要なのは、ずばりいうとカードゲーマー側に納得できる解答を出すことです。

ハースストーンは面白い、ハースストーンのほうが賞金が高い、イベント内装が豪華と言われている現状、資金源とかノウハウでブリザード勝つ見込みはありません。

リザードは元々、PvPゲームを作っていた会社で、サイゲームスはPvEゲームしかつくってなかった会社なんですから、もうそれは仕方がありません。

だから、ここで、「健全なPvPを作っていく」という姿勢を再度見せるしかありません。

実は、サイゲームスは元々そういう姿勢をみせていました。サービス開始当初に「データからしっかりと環境を作っていく」という姿勢を見せていたにも関わらず、リーダーの使用率や勝率のデータをうまく活かせず、根本的な改善をしてきていません。

カードゲーマーが初期の頃をやたら褒めるのは、本当に初期の運営の発言から期待をしていたのは間違いではないのです。その後が厳しかったからサイゲームスに辛く当たっているに過ぎません。

だから、今一度、しっかりと「対人ゲームとしての調整」をしていかなければなりません。

それは、マナレシオがどうのこうのだとか、カードパワーがどうのこうのっていう話ではなく、ただ一言、インフレを断ち切る決断をしていただければいいだけではないかと思います。

ヘクターや、ドロシーというカードはもう生み出されてしまいました。生み出されてしまったならもう、そこらへんは仕方ありません。レジェンドのナーフをしないという決意も固いでしょう。

それならせめて、そのカードを無視したパワーカードを作るのではなく、追加するカードはそのカードを強化してくれるカードにし、他のリーダーにも、前弾のカードをサポートして同じぐらいのパワーバランスになるカードを作れば良いのです。もちろん、これが必ず良い案とは限りません。

でも、それを無視して「パワーカードをパワーカードで無視する」という実装をする限り、エロメンコと呼ばれるのは変わりません。

そして、カードプールが追加されるたびに、古いカードは全てプライズでOKというような環境に一番最初に到達するでしょう。

新しいカードを見た時、プレイヤーが一番ワクワクするのはなにかというと「新しいカードと、このカードを組み合わせたらおもしろそう!」とか「前環境で猛威を奮ったあのカードに対抗できそうだ」という頭の中でのシミュレートです。

逆に一番萎えるのは「俺の大好きなカードの上位互換だわ」とか「自分が使ってるデッキに入りそうなカードがない」ときです。

つまり、そういう実装をしていると人はだんだん過去のカードに目を向けなくなります。

運営の意向やロードマップを公表することも大切

遊戯王にだってクソな期間は定期的に訪れています。

ドグマブレード、サモサモキャットベルンベルン、先行トリシューラ3枚、ジャンドで先行クェーサー、十二獣…

でも、遊戯王プレイヤーはそんなことでは萎えません。なぜなら、おかしな環境は必ず半年で終わることがわかっているからです。

3月か9月を超えれば、制限が変わり、猛威を奮ったデッキのパワーダウンがあると知っているから、その環境を全力で楽しんでは、制限改定にワクワクして、カードを先に買ったり、売ったりします。

でも、シャドウバースは今はロードマップもない状況で、しかも、新パックに環境を整える効果はないと判断されているから批判が耐えない。

私も結構なソシャゲキッズだと思いますが、カードゲームやってたからカードゲーマーの言ってることが十分にわかる。

お金をかけているのは、楽しみたいし、ストレスを抱えたくないからであって、「勝ちたいから」ではないんです。

もちろん、負けが続いたら楽しくないに決まってます。どんな綺麗事いおうがそこは間違いがないです。でも、自分の構築が正解を導き出したらメチャクチャ気持ちがいいし楽しいはずで、「(自分が目の届く範囲で)誰も思いつかなかった戦法で勝つ」っていうのは凄まじいカタルシスを生み出しますし、冥府エルフを考えた人なんかはそりゃ愉快だったと思います。

そしてこの「誰も思いつかなかった戦法で勝つ」っていうのは、本来カードプールが広がれば広がる度、機会としては大きくなるはずなんですが、追加されるたびカードゲーマーはため息がでて、世には媚びるのはたった1,2枚カードが変わって大筋の先方が変わらない「○○式ネクロ」なんて言われたら爆笑ものなんです。

もちろん、新カード追加まえの煮詰った環境だとそうなりがちですが、新カードが追加されて、意外な旧カードが復権した例がほとんどないんですよね、今。

だから、運営が、そういう楽しみ方を提供できるようにカードデザインするべきなんですが、まぁ、今の現状そうはなっていませんよね。

もうそうなってしまったら、ロードマップを出して、そこにデカデカと「制限改定」と書くぐらいしないといけないですって話。

まだ間に合うと思うんですけど、前弾のカードの上位互換がでてくるようになったらいよいよヤバイと思う。

ですから、なにか調整を表明してくれるだけでもいいんだけど、まぁ、レジェンドはナーフされないってなっちゃってるので、逆にSTDのレジェをアッパー調整とかすればいいんじゃね、もう。(投げ槍)